定期試験・大学受験に完全対応した「打製石器と磨製石器の違い」についての超わかりやすい解説です。
是非、日本史学習の参考にしてみてください!
打製石器と磨製石器の違い
形状の違い
打製石器が単に石を打ち欠いただけの石器なのに対し、磨製石器は石を磨き上げて鋭利にした石器です。
使用された時代の違い
また打製石器は別名「旧石器」とも呼ばれます。そのため、打製石器のみを使っていた時代を旧石器時代といいます。
旧石器時代にはまだ磨製石器は登場しておらず、磨製石器が出現するのは縄文時代です。
この点も打製石器と磨製石器の違いと言えますね。
ただし、縄文時代に入っても引き続き、打製石器も使われるので注意して下さいね。
つまり縄文時代は打製石器に加え磨製石器も併用した時代ですよ。
このポイントは日本史の正誤問題で頻出です。とくに共通テスト(旧センター試験)を受ける方はしっかり覚えておいてくださいね。
ちなみに、打製石器は「旧石器時代→縄文時代→弥生時代」まで使用されますよ。
磨製石器も縄文時代だけではなく弥生時代にも使われます。
種類の違い
また、打製石器と磨製石器のもう1つの違いは種類の違いです。
主な打製石器には石槍の先端に用いたナイフ型石器、先端が鋭利で石槍の先にはめ込んで使用する尖頭器、木や骨に小型の石刃をはめ込んで使う細石器などがあります。
一方、磨製石器の具体的な種類としては、ナイフのように用い、動物の皮をはぐなどの用途に使われた石匙や木の実などをすりつぶす用途の石皿・すり石、魚とり網を固定するための石錘などがあります。
※土でできた網を固定するおもりを土錘という
また、磨製石斧は木の伐採などに用いられました。
ちなみに呪術の道具で男性器をかたどった石棒も磨製石器ですよ。
打製石器よりも磨製石器の方が用途が豊富と言えますね。これも打製石器と磨製石器の違いです。
石鏃は打製石器!
また、打製石器と磨製石器の違いでよく勘違いされるのが石鏃です。石鏃とは主に黒曜石から作られる弓矢の材料で、矢の先端(矢じり)に使う石器のことです。石鏃は打製石器ですよ!
まとめ
- 打製石器:単に石を打ち欠いた石器
- 磨製石器:石を磨き上げて鋭利にした石器
コメント