湿田
湿田とは低湿地につくられた弥生時代の前期~中期に見られる比較的生産性の低い水田である。低湿地とは低いところにある、じめじめした、日当たりの悪い土地である。
とくに弥生時代の前期にはまだ木製農具しかなかったため、水路などの日当たりの良い高台まで水を引く施設を作ることが困難であった。
水路などの水を引く施設を灌漑施設という。
もちろん弥生前期にも鉄器自体はあったが、主に木製農具を作るための工具として利用された。
鉄製農具が普及するのは弥生時代の中期以降である。
弥生中期に鉄製農具が普及すると、灌漑施設を作ることができるようになり、後期にはより生産性の高い乾田の開発が盛んになった。