第4文型(SVOO)の奪う系の動詞
第4文型(S+V+O1+O2)の動詞の多くはgiveやteachのように「O1にO2を与える」という意味を表します。しかし例外的に「奪う系」の意味になる重要動詞が5つ存在します。
具体的には、
- take(O1からO2[時間]を奪う)
- cost(O1からO2[お金]を奪う)
- save(O1からO2[手間]を奪う)
- owe(O1からO2[お金]を奪う)
- deny(O1からO2[権利]を奪う)
の5種類の動詞です。
ここからは、これら5つの奪う系の動詞の「意味や使い方」を具体的な例文を通じて確認していきましょう。
takeの例文
家に帰るのにとても時間がかかった。
この例文は「It takes+<人>+<時間>+to do」という第4文型の構文で、「<人>から<時間>を奪う」という意味です。meが<O1>、a long timeが<O2>です。
文頭のItは形式主語で文尾のto get homeが本当の主語なので、直訳は「家に帰ることが私から長い時間を奪った」です。これを意訳すると「家に帰るのにとても時間がかかった」となります。
costの例文
海外へ行くのに多額の費用がかかった。
この例文は「It costs+<人>+<お金>+to do」という第4文型の構文で、「<人>から<お金>を奪う」という意味です。meが<O1>、a lot of moneyが<O2>です。本当の主語は「to go abroad(海外へ行くこと)」ですね。
直訳は「海外へ行くことが私から多額の金額を奪った」で、これを意訳すると「海外へ行くのに多額の費用がかかった」となります。
saveの例文
中古のコンピューターを買うと3,000円の節約になる。
【語句】second-hand(中古の)
この例文は「It saves+<人>+<手間>+to do」という第4文型の構文で、「<人>から<手間>を奪う」という意味です。<手間>の部分には[お金]・[時間]・[労力]などがきます。
また、meが<O1>、3,000yenが<O2>ですね。
直訳は「中古のコンピューターを買うことは私から3000円を奪う」で、これを意訳すると「中古のコンピューターを買うと3,000円の節約になる」になります。
oweの例文
私はジェーンから10ドル借りた。
【語句】dollars(ドル)
owe O1 O2は「O1からO2を奪う→O1にO2を借りている」です。この例文の場合、Janeが<O1>、10 dollarsが<O2>です。
denyの例文
ジェーンは息子に大学に行く機会を与えなかった。
deny O1 O2は「O1からO2を奪う→O1のO2を否定する」という意味です。ちょうどgive O1 O2の正反対の意味になります。この例文の場合、her sonが<O1>、the opportunity~が<O2>です。
直訳は「息子から機会を奪った」で、これを意訳すると「息子に機会を与えなかった」となります。
ポイントまとめ
- take(O1に<時間>がかかる)
- cost(O1に<お金>がかかる)
- save(O1の<手間>を省く)
- owe(O1に<お金>を借りている)
- deny(O1の<権利>を否定する)
コメント