先日記事で紹介したデュピルマブが、免疫抑制剤のなかでどのように位置づけられるか、簡易的に分類してみました。
日本国内におけるアトピー性皮膚炎に使用される免疫抑制剤には、現時点で、副腎皮質ステロイド薬およびカルシニューリン阻害薬があります。
以下、代表的な薬剤一覧です。( )内は代表的な商品名です。
副腎皮質ステロイド薬
- プレドニゾロン(プレドニン)
細胞毒性薬
いわゆる「従来の抗がん剤」。低用量で免疫抑制作用。
アルキル化剤
- シクロフォスファミド(エンドキサン)
代謝拮抗薬
プリン代謝拮抗薬
- アザチオプリン(イムラン)
葉酸代謝拮抗薬
- メトトレキサート(リウマトレックス)
細胞障害性抗生物質
- ドキソルビシン(アドリアシン)
分子標的治療薬
低分子医薬品
チロシンキナーゼ阻害薬
- ゲフィチニブ(イレッサ)
Rafキナーゼ阻害薬
- ソラフェニブ(ネクサバール)
CDK阻害薬
- パルボシクリブ(イブランス)
MEK阻害薬
- トラメチニブ(メキニスト)
プロテアソーム阻害薬
- ボルテゾミブ(ベルケイド)
生物学的製剤(抗体医薬品)
ポリクローナル抗体
- 抗ヒト胸腺細胞グロブリン(サイモグロブリン)
モノクローナル抗体
抗ヒトTNFα抗体
- インフリキシマブ(レミケード) キメラ抗体
- アダリムマブ(ヒュミラ) ヒト抗体
- セルトリズマブペゴル(シムジア) PEG化ヒト化抗体
抗ヒトIL-6受容体抗体
- トシリズマブ(アクテムラ) ヒト化抗体
抗ヒトIL-12/23p40抗体
- ウステキヌマブ(ステラーラ) ヒト抗体
抗ヒトCD20抗体
- リツキシマブ(リツキサン) キメラ抗体
抗ヒトIgE抗体
- オマリズマブ(ゾレア) ヒト化抗体
抗ヒトIL-4/IL-13抗体
- デュピルマブ(デュピクセント) ヒト抗体
T細胞共刺激分子阻害薬
- アバタセプト(オレンシア)
TNF阻害薬
- エタネルセプト(エンブレル)
カルシニューリン阻害薬
- シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)
- タクロリムス水和物(プログラフ、プロトピック)
mTOR阻害薬
- エベロリムス(サーティカン)
JAK阻害薬
- トファシチニブ(ゼルヤンツ)
核酸医薬品
VEGF阻害薬
- ペガプタニブ(マクジェン)
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